Pythonでは、これまで紹介してきたような、整数や実数、文字列などのデータのことを、オブジェクト(Object) という用語で呼びます。Objectは英語で「物」とか「対象」とかいう意味の言葉ですが、Pythonでは、Pythonが操作するいろいろな種類のデータやプログラムなどのことを、まとめて オブジェクト と呼びます。
Pythonオブジェクトの型¶
オブジェクトには、整数や実数など、いろいろな種類があります。オブジェクトの種類のことを、型 と呼びます。たとえば、数字の2
は、整数型のオブジェクト、文字列の abc
は、文字列型のオブジェクト という呼び方をします。
オブジェクトは文字や数字などのデータだけではありません。次のプログラムは、関数 foo() を定義していますが、
def foo():
print("hi!")
この foo
も、 関数型のfooオブジェクト です。
また、import
文を使ってロードした モジュール もオブジェクトです。
import math
のように インポート した math
モジュールは、モジュール型のmathオブジェクト と呼ばれます。
オブジェクトではないもの¶
一方で、これまで学んできたいろいろな演算子やwhile文
・ if文
などはPythonに対する実行命令で、実体のあるオブジェクトではありません。数値などの値のように、変数に代入したり、関数のように関数名を指定したりと、プログラマが名前をつけられるものはオブジェクト、while
のようにつけられないものはオブジェクトではない、と考えると良いと思います。